【浪人】2浪で医学部に行った自分が感じたコンプレックスをまとめてみた【大学受験】
お疲れ様です、ファラデーです!自分は2浪で医学部に合格しました。そういった状況で、医学部6年間を過ごし、感じたコンプレックスや良かったコトを紹介します。
まず、成人式に行けない。
まず、2浪以上するとセンター試験直前に成人式がやってきます。タイミングや心の余裕を考えると、行かないという選択を取る人も多いでしょう。自分の場合も、「行っても楽しめないだろうな」という気持ちが強かったので、行きませんでした。
年功序列という基準が、未来永劫消える。
『年下の先輩』が出現し、それは社会人や医師になろうと、未来永劫変わるコトはありません。この時点で、高校までに培ってきた年功序列という基準は消え去ります。たまに、年功序列を押し通そうとしている医学生を見かけますが、みっともないです。
ただ、これは悪いコトばかりではないような気がします。人の価値や能力というのは、年齢を重ねるだけで上昇していくというわけではないから。
職務経験を20年積む人もいれば、1年の職務経験を20回積む人もいる
と、『やり抜く力 GRIT(グリット)』でも語られていました。
大学以前の同級生と、社会人経験に圧倒的な差ができる。
高校の同級生で、4年制大学に行った人と比べると社会人としての経験に大きな差が出ます。2浪なら4年、3浪なら5年の差が出ます。
「社会人3年目の25歳で大学から付き合っていた彼女と結婚。その1年後には待望の長女が!」という状況の一方で、自分は「卒業まであと2年。学生実習には慣れたが、低学年で勉強していなかったツケが回ってきた。そろそろ国家試験対策でもするか」という状態になります。
同級生達が、自らの力で稼いで納税し、家庭を持って、仕事に勤しんでいる一方で、両親の援助を受けながら、勉強・部活・バイトだけをしている自分は、情けなくも思えます。
「医者になったら給料良いんだから、いいじゃん!」という人もいます。確かに、他の職種よりも平均的に良い年収を得られます。しかし、初期研修中は大した金額を貰えるわけではありませんし、それが終わる頃には30代間近になっています。そこまで、こういったコンプレックスを感じながら生きていくコトが良いのかどうか…コンプレックスを感じなきゃいいんですけどね笑
自分が経験している事が陳腐に思える。
多浪すると、自分が今新しく経験しているコトが、陳腐に思える時があります。
「医学部に合格した!」→「現役で受かった人は、数年前にクリアしてるし…」
「学生同士で初めての採血!」→「現役は、研修医として毎日採血してるハズ…」
「バイトで10万円稼いだ!」→「現役は、社会人として、あらゆる税金まで納めているハズ…」
みたいに。ですから、良く言われる「自分と他人を比較していては幸せになれない」というコトを人一倍強く感じるようになりました。逆に、「いやいや、それでも自分は医学部なんだから、サラリーマンになったヤツより価値があるんだ!」みたいな方向に走ってしまうと、すっごく嫌な人間になってしまう怖さも感じました。
そんな中でも、良い事もある。
①寛容になれる。
多浪すると、自分が完璧ではないし、世の中には優れている人が沢山いるコトを嫌でも理解させられます。受験エリートにありがちな、「医者だからエラい」とか「受験勉強が出来ないからダメだ」とか、人間の本来の価値とは異なる部分での偏見が、薄れた気がします。
②年を重ねてから、自由な時間がある。
高校卒業から数年間を浪人に費やしてしまった一方で、20代後半から30代辺りを大学生として過ごすコトが出来ます。仕事に追われずに、ある程度余裕を持って暮らせる時間があるというのは、ダラケてしまう可能性もありますが、自分自身の見聞を広げられる良いチャンスにもなります。もちろん、年齢に関係なく有意義に過ごせる人も大勢いるとは思いますが。
③コンプレックスをバネに、社会人になってやる!という気持ちになる。
同級生たちが先に社会で闘っているのを、見せつけられていますから、卒業後も「一刻も早く使える社会人になって、貢献したい!」という気持ちが強くなりました。
多浪がダメなわけではないが、肯定してはいけない。
「医学部なら、何浪しても入る価値がある」というのはウソだと思います。多浪した場合、「医学部合格 = 嬉しいコト」ではなくなる可能性が高まりますし、必要のないコンプレックスも沢山出てきます。そういう意味で、多浪したコトを美化してはいけない。でも、そういった自分の中での葛藤を消化出来たなら、高いモチベーションを持つ偏見の少ない人間になれるかもしれないなとも思っています。あなたはどう思いますか?