【マッチング】専門医を理解すると自分のキャリアプランを考えるのが楽しくなる!【医学生・研修医】
お疲れ様です、ファラデーです!学生時代には医師国家試験合格という明確な目標がありました。これからは自分の専門科を決め、専門医資格と取得するコトになります。個人的に興味があったので、『専門医』について調べてみました。
なぜ専門医資格がいるのか
専門医を取得せずとも、医師として働く事は出来ます。しかし、若手医師のためのキャリアパス論―あなたの医師人生を10倍輝かせる方法では、以下のような提言がありました。
今後専門医を3つ程度もつことを強くお勧めします。専門医制度を国が握るのは国の医療改革の一環であり、おそらく今後大きな病院はそれらの専門医を持つ人しかスタッフとして雇うことが許されなくなります。『若手医師のためのキャリアパス論〜あなたの医師人生を10倍輝かせる方法』より
実際、こういう世の中になるかどうかは分かりませんが、可能性がある以上、準備をしておくコトは大切。専門医はとるべき資格だと考えています。
基本領域
この19領域が『基本領域専門医』。全てはここから始まります。ゲームなら「魔道士」「傭兵」「僧侶」みたいなイメージでしょうか。
ちなみに、複数の基礎領域専門医資格をとるコト(ダブルボード)は可能。「傭兵」兼「魔道士」も出来るよ、時間かかるし大変だけどねという事みたい。
本指針で示した各基本領域学会の認定プログラムにおける研修を修了し、当該基本 領域学会の資格審査に合格し、機構で認定され基本領域学会の専門医となったものが、 その後、他の基本領域学会専門医資格を取得する(ダブルボード)ことは妨げない。
http://www.japan-senmon-i.jp/news/doc/sinseibisisin2016.12.16.pdf
サブスペシャリティ領域
こちらの29領域が『サブスペシャリティ領域専門医』。これは、ゲームに例えるなら「魔道士」→「賢者」、「傭兵」→「勇者」、「僧侶」→「司祭」みたいな印象。
ちなみに、「傭兵」を選んだ人が「賢者」になりたいと思ってもなれません。
基本領域で「内科専門医」を取得した医師はサブスペシャリティの「腎臓専門医」「消化器専門医」を取得できますが、「放射線診断」「呼吸器外科」の専門医取得は難しい
また、新設される「総合診療医」に関しては、取得できるサブスペシャリティ領域がないという問題もあります。
例えば、循環器内科医を目指す場合
例えば、自分が初期臨床研修を終え、循環器内科に進むコトに決めたとします。この場合、専門医取得を基準にすると、どんな道を進むコトになるのでしょうか。
①認定内科医→最速で4年目
- 初期臨床研修 + 教育病院または教育関連病院での内科後期臨床研修1年以上
- 内科学会会員である
- 病歴要約を18症例
- 医師免許取得後に救急蘇生講習会を受講(JMECC, ACLS, ICLS)
他にも医師免許持ってるとか、受験料しっかりと支払ってるとかもありますが、当たり前の事は省略。
受験資格―認定内科医資格認定試験 | 認定医制度 | 日本内科学会
②総合内科専門医→最速で7年目
- 認定内科医を取得している
- 病歴要約を20-22症例
- 2件以上の症例報告または臨床研究
- 1年以上の教育病院での内科臨床研修歴 + 2年の教育関連病院または無認定病院※
- 1年未満の教育病院での内科臨床研修歴 + 4年以上の教育関連病院※
※はいずれかを要する
従来どおりの試験 受験資格―総合内科専門医資格認定試験 | 認定医制度 | 日本内科学会
③循環器専門医→最速で7年目
- 認定内科医/総合内科専門医のいずれかを取得している
- 6年以上の正会員歴がある
- 専門医試験前日までに6年以上の臨床研修歴(初期臨床研修を含む)
- 6年のうち、3年以上は学会指定研修施設で研修している
- 受験年度の4/1に有効なACLSを取得している
- 禁煙している
ここまでの資格を取得できるのは、最速で7年目。遅れる可能性があるとすれば、循環器専門医取得に必要な「6年以上の正会員歴がある」というものでしょう。こういう規定があるがゆえに若手医師のためのキャリアパス論―あなたの医師人生を10倍輝かせる方法では、以下のような提言があったのだと思います。
将来的に専門医を取る可能性のある学会は、今から専門医取得条件を調べてください。場合によっては研修医時代から入会しましょう。『若手医師のためのキャリアパス論〜あなたの医師人生を10倍輝かせる方法』より
④3階部分の専門医
これ以降は、個人個人の医師としてのあり方にあった専門医を取得する(あるいはしない)。いわゆる専門医の3階部分。循環器内科領域に関係ありそうな学会専門医としては、不整脈専門医・心血管インターベンション治療専門医・高血圧専門医など様々な資格があります。
自分の興味ある分野を調べると楽しい
学生時代は、漠然と「外科がいいなぁ」とか「内科は楽しそう」など、その科の印象が全てでした。しかし、実際に専門科を決めた時に、自分がどのような道を辿るコトになるのかを、専門医や資格を基準に調べてみると、意外に楽しい!進む科に迷った方は、こんな考え方はいかがでしょうか。ちなみに、自分は全く決まっていませんのであしからず。なにかのお医者さんになるのでしょうか。
※本記事は、個人が学会ホームページなどを参考に調査したものです。詳細な規定や期間に関しては、御自分で調べる事を強くオススメします。誤りがあれば指摘して頂けると幸いです。